徹底分析シリーズ 心不全に挑む
慢性心不全の病態生理をどのようにとらえるか
高橋 利之
1
Toshiyuki TAKAHASHI
1
1JR東京総合病院 循環器内科
pp.1060-1063
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100472
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心不全とは,病態生理学的に定義すると,「心臓のポンプ機能障害に起因する全身性の症候群で,うっ血症状をきたすような充満圧の上昇なしには全身組織の需要に見合うだけの心拍出量を維持できない状態」のことである。この定義はやや迂遠であるが,「心臓ポンプ機能障害」,「全身性の症候群」,「うっ血症状」,「代償的な充満圧の上昇」,「心拍出量の相対的低下」という欠かせないポイントがすべて含まれている。
本稿では,慢性心不全の病態生理について,生理学的および分子的視点から概説する。
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