連載 図解—知っておきたい病態生理・14
慢性腎不全の病態生理
西崎 統
1
1聖路加国際病院内科
pp.164-169
発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903672
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現在,わが国で透析を受けている人の数は,約19万7千人(1999年末).この数年,毎年2〜3万人近い人が新たに透析を開始しているといわれています.現在の透析療法が,安全で優れた治療法であることは紛れもない事実です.一昔前であれば慢性腎不全で命を落としていた人も,透析で健常者とほぼ変わらない日常生活を続けられるようになりました.しかし,慢性腎不全からの透析導入では離脱は不可能.一生透析を受けながら生活するしかありません.
そこで,たいせつなことは,少しでも透析導入の時期を遅らせること.慢性腎不全を悪化させない努力が重要です.そのためには,慢性腎不全という病態を,患者さんによく理解してもらい,悪化因子を軽減するような日常生活を送るための指導がたいせつです.
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