連載 知識をいかに体系化するか
情報の入力と整理31:表記不安定問題とその解決
諏訪 邦夫
1
1帝京大学八王子キャンパス
pp.378-379
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100294
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インターネットを使っていて,検索用語にとまどうことがあります。たとえば,医師である私は「癌」の文字に抵抗がありませんが,使用頻度は平仮名の「がん」が圧倒的に高く,他に「ガン」もあります。「がん」を使わないと重要な,あるいはアクセスの多いページを落とす危険があります。同じことが臓器名にも当てはまり,「すい臓」と「膵臓」,「睾丸」と「精巣」などが両方とも使用され,また臓器名に「臓」をつけるかつけないか(肝がんと肝臓がん)も問題です。疾患名の例では医師は当然「喘息」を使いますが,一般の方々は「ぜんそく」とかな書きします。「喘」は「あえぐ」ですからわかりやすい命名ですが。
今回は,こうした用語の「不安定」の問題をカタカナ文字,つまり外国語のかな表記を中心に考えます。検索エンジンのGoogleを使用した場合の検索頻度が中心です。
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