症例検討 薬物の副作用:薬は毒である
マンニトールによる高カリウム血症:カリウム濃度が6mEq/Lを超える場合には治療
五十洲 剛
1
,
村川 雅洋
1
Tsuyoshi ISOSU
1
,
Masahiro MURAKAWA
1
1福島県立医科大学医学部 麻酔科学講座
pp.436-439
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100093
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
症例
41歳の女性。身長158cm, 体重50kg。既往歴は特になかった。頭痛を主訴に来院した。左側頭葉にゴルフボール大の髄膜腫が発見され,開頭腫瘍摘出術が予定された。術前の生化学検査や血算では異常はなかった。プロポフォール,レミフェンタニルで導入後,ベクロニウムを投与して気管挿管を行った。麻酔維持にはレミフェンタニルと低濃度イソフルランを用いた。開頭前に,20%マンニトール250mLを投与した。投与終了後10分ほどしたところで,モニター心電図でT波の増高,尖鋭化が観察された。
経過
直ちに血液生化学検査をしたところ,ナトリウム濃度132mEq/L,カリウム濃度5.8mEq/L,クロール濃度99mEq/Lであった。
Copyright © 2008, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.