特集2❷ ERスタンダード 気道管理—自信がついてきた頃が一番コワイ!
【Part 1】総論
1.気道管理の基本知識を確認しておこう—正確なパフォーマンスをしっかりと発揮するには
飯尾 純一郎
1
Junichiro IIO
1
1熊本赤十字病院 集中治療科
pp.892-904
発行日 2025年3月25日
Published Date 2025/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.275835970020060892
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気道管理は数ある医療行為のなかでも,緊急性や専門性が高く,医療者に与える心理的なプレッシャーが高い医療行為の代表格である。一つ間違えたら患者の呼吸が止まり,死に追いやる可能性を秘めている。
特に救急外来での気道管理は,失敗が許されない行為といえる。過去に指導を受けた上級医〔志賀 隆先生(国際医療福祉大学 救急医学講座)〕からは,「気道管理は危機管理」と学んだ。つまり,気道管理は気道確保を行う技術だけでなく,危機管理システムをきちんと自身で展開できるかが重要である。
では,どのような危機管理をすればよいのか。本稿では,いざというときに正確なパフォーマンスをしっかりと発揮できるよう,気道管理全体および気道確保の重要な考え方や方法について述べていく。

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