特集 ここが変わった!—呼吸器診療 最新スタンダード
Ⅳ.肺血管疾患
その他の肺高血圧症
坂尾 誠一郎
1
1国際医療福祉大学医学部呼吸器内科
キーワード:
肺高血圧症
,
3群肺高血圧症
,
第7回WSPH
,
間質性肺疾患に伴うPH
,
ILD-PH
,
吸入トレプロスチニル
Keyword:
肺高血圧症
,
3群肺高血圧症
,
第7回WSPH
,
間質性肺疾患に伴うPH
,
ILD-PH
,
吸入トレプロスチニル
pp.123-127
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.243232680740010123
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ここが変わった!
●過去のスタンダード
・1970〜2010年代前半の実臨床では,右心カテーテルで測定される平均肺動脈圧(mPAP)≧25mmHg(安静)がPHの定義であった.
・従来,pre-capillary PHのPVR閾値は3 Wood units(WU)であった.
・3群肺高血圧症(肺疾患)では,肺機能測定検査結果に基づく分類「閉塞性肺疾患」「拘束性肺疾患」「拘束性/閉塞性混合性肺疾患」がなされていた.
・2群肺高血圧症(左心疾患関連)や3群肺高血圧症(肺疾患関連)に対するPAH薬の使用は,従来からエビデンスに乏しく慎重であった.
●現在のスタンダード
・正常群のmPAP分布や予後データを踏まえ,mPAP>20mmHg(安静)がPHの定義となった.
・第7回WSPHではpre-capillary PHのPVR閾値は2WUを上限とする定義となった.
・3群肺高血圧症(肺疾患)では,第7回WSPHから「COPD」「間質性肺疾患」「肺線維症と肺気腫の合併」などの臨床診断を使用する分類に変更された
・間質性肺疾患に伴うPH(ILD-PH)ではINCREASE試験により吸入トレプロスチニルの運動耐容能改善効果が示されたため,現在3群肺高血圧症において唯一エビデンスのある薬剤として使用可能となった.

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