印象記
アメリカに於ける薬理学の最近の動向
横井 泰生
1
Yasuo Yokoi
1
1東京大学医学部薬理学教室
1Department of Pharmacology, School of Medicine, Tokyo University
pp.59-60
発行日 1963年2月15日
Published Date 1963/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425906269
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1年余りを過した西部ペンシルバニヤのピッツバーグを後にして,ケンタッキーのレキシントンに移つてから3カ月になりました。実際に住んでみるとアメリカは途方もなく広い国で,地域差も思いのほか濃厚である上にめざましい速さで変貌しつつあるのが伺われます。
渡米直後に目についた日刊紙の論調に,現代は物理学の時代であるけれども,明日の社会の変革は生物学の進歩から来るだろう,というのがありました。当然のことながら薬理学もまた変りつつあるように思われます。この春のFederation meetingで「Goodman & Gilmanの教科書にみるような薬理学はもはや通用しなくなるのでないか」という発言がありました。教科書といえば,Andres GothのMedical Pharmacologyを使うところがふえて来たとかです。
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