学会記
第1回国際神経科学会—国際脳波及び臨床神経生理学会シンポジアムに出席して
吉井 直三郞
1
1大阪大学医学部生理学教室
pp.49-51
発行日 1958年2月15日
Published Date 1958/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905991
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1957年7月ブラツセルで開かれました第1回国際神経科学会は6つの国際学会の合同したもので,これ迄にはなかつた新しい試みでありました。この学会一般については先きに別に報告しました(日本医事新報,1748号,昭和32年10月26日発行)。その報告では学会のシンポジアムの内容については並べませんでしたので,ここでシンポジアムを中心にして報告いたします。
6学会合同のシンポジアムは「錐体外路系の病理」(仏Garcin教授司会)と,「意識の諸状態と神経系」(英Jefferson教授司会)の2つで,これ等については近く論文抄録が日本語訳で出版される模様ですから,ここでは触れません。私の專門の生理学の方面でなされたシンポジアムは次の5つでありますので,それ等を簡単に紹介いたします。その前に一言説明しておかねばならぬことは,これ等のシンポジアムは約1年半以前に報告者と討論者が各委員会で決められており,その報告内容は半年前に委員の手許にまで提出され,印刷されているのでありました。又表面的には自由討論が許されておりますが,時間の都合で個人的発言は割愛され,演題申込みの時に提出した内容抄録からシンポジアムの司会者が簡単にその内容を総括的に報告するのでありまして,極めて形式的でありました。(この中には内容抄録のみ送つてある欠席者の分も入つています。)
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