Japanese
English
報告
筋弛緩因子とActin
The Relaxing Factor of Muscle and Actin
横山 稔
1
Minoru YOKOYAMA
1
1札幌医科大学生理学教室
1Deparment of Physiology, Sapporo Medical College
pp.129-135
発行日 1954年12月15日
Published Date 1954/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905806
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
筋收縮機構,特にactomyosin(以下AM)系に関する研究は多くの人々によつて取り上げられている。中でもA. Szent-Györgi1)2)3)4)等はAM系について,contraction cycle中,弛緩面にadenosinetriphosphate(以下ATP)のenergyが使われると主張し,一方H. H. Weber5)及びE. Bozler6)等は之と反対に,收縮面にAT Pのenergyが使われると述べている。われわれは7)8)9)10),AMの超沈澱とAM-ATPase activityが平行関係を有すること,並びにATP短縮したglycerol筋がPyrophosphateその他のchemical agentにより弛緩する事実等から,contraction cycleにおける收縮相はATPのenergyを伴うactive process,弛緩相はpassive processであるとの立場をとつている。
飜つて contraction cycleに対するactinの意義に関しては,従来比較的等閑に附せられた観があり,僅にStraub11)12)13)14),Mommaerts15)16)17)等により,そのG-F変形の関与が強調されたが,これらはなお実証に乏しい憾みがある。
Copyright © 1954, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.