Japanese
English
報告
内臟神經の中樞端刺激による血壓下降について
Fall of Blood Pressure Resulting from the Stimulation of the Central End of the Splanchnic Nerve
錢場 武彦
1
,
西田 芳郞
1
Takehiko SEMBA
1
1廣島醫科大學生理學教室
1the Department of Physiology, Hiroshima Medical College
pp.230-233
発行日 1953年4月15日
Published Date 1953/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905710
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ウレタン麻酔犬の小腸壁を刺激する時は,血壓は上昇する場合と下降する場合とがある。これは何れも内臟神經からその後根を求心的に上昇して脊髄に入る血壓反射である事を錢場ら16)は明らかにした。
今内臟神經の中枢端を電氣的に刺激する時は,一般に血壓上昇を來す事は古くから知られて居る2)8)11)が,時には血壓下降を見る場合がある。この血壓下降に就ては,Knoll10)が初めて記載し,Auer & Mertzer1)が確認し,Burton-Opitz3)4)が,その末梢性要因を追及して否定的結果を得て居る以外には成績がない。内臟神經の中枢端刺激が或は血壓の上昇を來し,或は下降を生ずべき條件は尚不明である。自分らは呼吸との關係に於て之れを追及して若干の成績を得たので報告する。
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