臨床實驗
中樞神經系疾患の眼症状
谷口 慶晃
1
1九大眼科
pp.224-230
発行日 1951年4月15日
Published Date 1951/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200819
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Ⅰ 緒言
眼球は元來中枢神経系の一部にして,発生学上から見ても,眼球の構造から考えても,中枢神経と眼球とは密接な関係を持つている.從つて中枢神経系の病氣は直ちに眼に影響を及ぼし,種々の眼症状が起り得ることは当然のことである.
斯かる中枢神経系疾患に現われる眼症状についての統計的研究は,既に欧米に於てはUhthoffを初め屡々発表されているが,本邦に於ては未だかかる統計的研究が乏しい.それ故私は本邦に於て中枢神経系疾患に際して,如何なる眼症状が現われるかを明かにしたいと思つて本調査を試みた.今囘其の調査によつて得られた中枢神経系疾患の眼症状の頻度について,統計的に観祭したので報告する.
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