Japanese
English
綜説
筋收縮の物理化學的研究—Actomyosin系の結合解離を中心として
Physical Chemistry of Muscle Contraction
永井 寅男
1
,
寺山 良雄
1
Torao NAGAI
1
1札幌醫科大學生理學教室
1the Department of Physiology, Sapporo Medical College
pp.194-203
発行日 1953年4月15日
Published Date 1953/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905705
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はしがき
我々がある物理的,或いは化學的變化を理解するということは,巨視的な現象の諸條件を整理し之を微視的な立場に移行して説明づけることである。筋收縮の本態という古い問題も,最近の蛋白化學の發展を足場として筋肉を,その構成諸分子へ分析し,次にそれら素子集團の綜合的行動の理解に解決を求めて行かねばならない。
實際筋收縮の問題は,他の諸生理現象に先んじて機作解明への道を進んでいる。現在多くの人々によつてこの方面の研究が進められA.Szent-Györgyi等によつてまとめられた1947年1)1948年2)1951年3)の三度にわたる著作は,最近の自然科學の中の最もめざましいものが,この方面にあることを示している。
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