Japanese
English
特集 細胞骨格異常
微小管障害と細胞分裂
Change of microtubules and cell division
高成 秀樹
1
,
吉田 利通
1
Hideki Takanari
1
,
Toshimichi Yoshida
1
1三重大学医学部病理学教室
pp.167-171
発行日 1989年6月15日
Published Date 1989/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905258
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細胞分裂は複製された遺伝子を等分に娘細胞に分配する。その仕組みは下等生物では簡単であるが,高等生物になると巧妙で,1890年代に分裂装置が観察されて100年を経ているが,分裂の詳細な機構は未だ完全に解明されていない。しかし,近年マイクロインジェクションやFRAP(fluorescence recovery after photobleaching)などの新しい手法を用いて,微小管の重合・脱重合の状態,染色体の移動や動原体の役割を動的に解明する試みがなされている。それらの結果は分裂の仕組み一つ一つがそれぞれにきわめて複雑であることを示しており,限られた誌面ですべてを述べることは困難であるので個々については優れた総説1-10)を参照されたい。ここでは微小管の基本的事項と分裂期における変化について述べる。
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