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王子セミナー「微小管の生物機能」
酒井 彦一
1
Hikoichi Sakai
1
1東京大学理学部生物化学教室
pp.168-171
発行日 1982年4月15日
Published Date 1982/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903532
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微小管は動植物界に普遍的にみられる管状の蛋白繊維で,チューブリンと呼ばれる分子量11万の蛋白質がその主要な構成成分である。通常,これにMAPsと呼ばれる蛋白質が結合して細胞内に存在する。
過去20年間に,微小管およびその関連蛋白種が,繊毛鞭毛運動,有糸分裂,物質輸送,細胞骨格,神経膜興奮等の細胞機能に密接に関与することが示されており,そのような細胞機能をめぐる研究の展開が,最近の微小管研究の国際的な趨勢となっている。
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