話題
国際会議「Membrane and Membrane Processes」
野沢 義則
1
Yoshinori Nozawa
1
1岐阜大学医学部生化学教室
pp.77-79
発行日 1988年2月15日
Published Date 1988/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905102
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本会議("The 1987International Congress on Membrane and Membrane Processes")は,その3年前にストレーザ(イタリア)で催されたEurope-Japan Congressをさらに拡大発展させたものであり,国際学会としてデビューしたばかりである。ストレーザで味わった風光明媚とは趣きを異にするが,オープン間もない東京全日空ホテルで32カ国から730名余を集めて5日間(6月8〜12日)にわたって活発な研究発表が行われた。内容は対照とする膜の種類によって生体膜,人工膜,工業用膜に大別されるが,全体的には後二者が多数を占めているのも,会議名に"Membrane Process"とあるように,その意図に適ったものである(表1)。以下に筆者が担当した生体膜のセッションの内容を簡単に紹介するが,その前にS. J. Singerによる特別講演"On the translocation of proteins across membranes"について若干触れておく。開会式にひき続いて行われ,かつ例のSinger-Nicolsonモデルの本人だけに聴衆を十分に魅了させた。
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