Japanese
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特集 皮膚疾患の電子顕微鏡像
Lamellar ichthyosisにおけるMembrane coating granuleの態度について
AN ELECTRON MICROSCOPIC STUDY OF MEMBRANE COATING GRANULE IN LAMELLAR ICHTHYOSIS
高木 靖信
1
Yasunobu TAKAKI
1
1順天堂大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermotology, Juntendo University School of Medicine
pp.365-370
発行日 1967年3月20日
Published Date 1967/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200128
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I.はじめに
先にSelby(1955)1),Odland(1960)2)などによつて認められた,上皮有棘層の一部,および顆粒層の細胞内に出現する特異な小顆粒について,曾つてこれをビールス3),あるいはミトコンドリアの崩壊産物2)とする考え方もあつたがMatoltsy4)がいちはやく,これを上皮の角化に関連する細胞内要素としてmembrane coating granule (以下M,C.G.と略す)と命名して以来これがトノフィラメント,ケラトヒアリン顆粒,デスモソームなどの細胞内要素と並んで角化に重要な役割を果しつつあるとの考えが強くなつて来た。特に最近この顆粒が高度にorganizeされた内部構造を有することが明らかとなつて,その本体,機能,特に角化との関連はますます興味ある問題となりつつあり活発な議論が行なわれている。われわれも角化機転におけるM.C.Gの役割を解明するため,正常並びに数種角化異常症の上皮について,その微細構造を特にこの顆粒を中心として観察追求しつつあるが,偶々lamellar ichthyosisの症例で若干の知見をえたのでここに報告したい。
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