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特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識
細胞骨格に作用するもの
サイトカラシン
Cytochalasins
飯田 和子
1
,
矢原 一郎
1
Kazuko Iida
1
,
Ichiro Yahara
1
1東京都臨床医学総合研究所細胞生物学研究部
pp.532-533
発行日 1984年12月15日
Published Date 1984/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904663
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サイトカラシンは1960年代半ばに真菌類から単離同定された一群の代謝産物である。細胞の核分裂は阻害しないが,細胞質分裂を阻害して多核細胞を形成し,細胞運動を阻止する1)。その名称はギリシャ語のcytos(cell),chalasis(relaxation)に由来する。サイトカラシンは細胞の運動性の関与するさまざまな現象,例えば貪食,分泌,輸送,血小板凝集などの現象を解析する手段として広く使われてきたが1),その作用機作が分子レベルで明らかにされたのは最近のことである。
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