話題
Dahlem Konferenzに出席して
伊藤 正男
1
Masao Ito
1
1東京大学医学部生理学教室
pp.235-237
発行日 1977年6月15日
Published Date 1977/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903192
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本年3月7日から11日までの5日間西ベルリンにおいて開かれたDahlem財団のワークショップに参加してきたのでその内容を紹介したいと思います。Dahlemというのは西ベルリンの一地区の名で,とくにそれ以上の意味はありません。この財団は西独の多くの企業からの寄付金により成り立っており,5年間にわたって国際的な規模で何回ものワークショップを開き,その報告を出版することを目的に作られたものです。ワークショップの計画と実施を実際に行っている中心人物はBernhard博士と呼ばれる中年の女性で,5〜6人の助手を使って会場や参加者の世話まで一切をとりし切っています。参加者の中にいたドイツ人の話では,このような財団ができたのは西独の企業がその利潤を社会へ還元するためで,またこれによって西独の経済活動に対する世界中からの圧力を少しでも柔らげるのが裏の狙いであるともいっていました。
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