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実験講座
ガラス微小電極の斜角研磨
Beveling of glass microelectrodes
田崎 京二
1
,
鈴木 均
1
,
渡辺 譲二
1
Kyoji Tasaki
1
,
Hitohi Suzuki
1
,
Joji watanabe
1
1東北大学医学部第二生理学教室
pp.320-325
発行日 1976年8月15日
Published Date 1976/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903137
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細胞が小さくなると微小電極の細胞内刺入が著しく困難になることは常に経験させられることである。そのため従来からいろいろの工夫がなされてきた。たとえば,魚の視細胞に刺すために電極の先端を極端に細くするとか1),電極に大きな加速度を加える2),電極から通電する3),といつたものである。通電法は今日でも広く試みられているが,脱分極電流がよいとか,その逆が効果的だとか,さらには高周波電流がよいなどさまざまなことがいわれている。通電時間も数msecから数100msecといい,電極先端をわずかに折ると大電流が流せるので効果がとくによいとも聞いている。これらは各研究者の秘法としてことさら詳述を避けているわけではあるまいが,方法に関する具体的記述は見当らない。
いずれにしても,LingとGerard4)によつて開発されてから20数年後の現在,もはや細胞内電極法の適用対象は著しく狭くなつたことは事実である。このような時期に現われた電極先端の斜角研磨法こそは,まさに細胞内電極法に新しい息吹きを与えるものである。
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