Japanese
English
主題 Radioimmunoassay
Radioimmunoassay—方法論を中心に
Radioimmunoassay: Methodology
井村 裕夫
1
,
加藤 譲
1
Hiroo Imura
1
,
Yuzuru Kato
1
1京都大学医学部第二内科
1The 2nd Department of Internal Medicine, Faculty of Medicine, Kyoto University
pp.160-175
発行日 1971年8月15日
Published Date 1971/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902896
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Ⅰ.はじめに
抗インシュリン抗体と131I標識インシュリンの反応を非標識インシュリンが競合的に阻害するという原理に基づいた新しいインシュリンの測定法,radioimmunoassayを,Yalow and Berson1)(1959)が初めて発表して以来すでに10年以上の歳月が経過した。この間radioimmunoassayは成長ホルモンをはじめ,種々の蛋白ホルモンの測定にひろく応用され,さらに最近ではステロイドホルモンや甲状腺ホルモンに対してもこれらをハプテンとして蛋白と結合させて抗体を作製し,radioimmunoassayを行なうことが可能となつてきた。またホルモン以外の物質,たとえば内因子,オーストラリア抗原,補体,ヂギタリス剤,モルフィンなどについてもradioimmunoassayが成功している。このように過去10年間にradioimmunoassayは著しい発展を示したが,今後種々の微量物質の測定に一層その応用の範囲が拡大されるものと考えられる。
本稿ではradioimmunoassayの実施にあたつて必要な手技,とくに抗体の作製とその検査法,標識ホルモン作製法,測定の実際,とくに結合ホルモン(B)と遊離ホルモン(F)の分離法について述べる。
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