特集 血清学的検査—その本質と実際
ホルモン検査
Radioimmunoassayの原理と方法
入江 実
1
,
対馬 敏夫
1
,
柴崎 純子
1
1東大中尾内科
pp.1157-1160
発行日 1969年12月1日
Published Date 1969/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906613
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はじめに
ラジオイムノアッセイ(Radioimmunoassay)とは放射免疫測定法と訳され,放射性物質を用いた免疫学的測定法(immunoassay)という意味である.今日特に内分泌学領域においてタンパク性ホルモンの測定に用いられている.タンパク性ホルモンとは,タンパク質またはポリペプチドをその構造として持つもので,下垂体前葉ホルモンである成長ホルモン,副腎皮質刺激ホルモン,甲状腺刺激ホルモン,性腺刺激ホルモン,プロラクチン,および膵から分泌されるインスリン,グルカゴン,副甲状腺よりのパラソルモンなどである.
1959年にBerson,Yalowがインスリンの免疫学的測定法を確立して以来,今日までその発展はめざましいものがある.上記の各タンパク性ホルモンのうちで実用の段階にあるものは,インスリン,成長ホルモンであり,他のものについてもまもなく実用の段階に達すると思われる.
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