Japanese
English
主題 Radioimmunoassay・2
Radioimmunoassayについて—解釈・bioassayとの比較・むすび
Radioimmunoassay: Interpretation of assay value, comparison with bioassay, closing remarks
鎮目 和夫
1
Kazuo Shizume
1
1虎の門病院内分泌科
1Division of Endocrinology, Toranomon Hospital
pp.212-221
発行日 1971年10月15日
Published Date 1971/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902901
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
radioimmunoassayは前号で述べられている様に種々の物質の微量測定法としてすぐれたものであるが,この方法で得られた値が必ずしもその物質の真の数量を表わしているとは限らない。絶対値を問題にするならば,むしろ真の値と異なる場合の方が多いようである。さらに現在この方法は主として体液中のホルモンの測定に用いられているが,その値はbioassayで得られた値と必ずしも一致しない。その理由の第一はradioimunoassaymは抗原抗体反応の特異性,すなわち抗原は抗体とのみ結合するという現象を利用したものであるが,抗原以外の物質でもその分子中に,抗原の化学構造中の抗原決定基と同じ化学構造の部分を有するものは,抗体と結合するからである。すなわち抗体がその抗原物質に完全に特異的でない場合が少なくないからである。さらに体液中のホルモンを測定する場合には,体液中に抗原抗体反応を抑制する物質や,あるいはbioassayを妨げる物質が存在すると,それによつてどちらかが真の値を示さないからである。そこでこれらの間題を実例をあげて述べよう。
Copyright © 1971, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.