Japanese
English
主題 Polysaccharide・1
ヘパリンの構造と機能
Structure and function of heparin
吉沢 善作
1
Zensaku Yosizawa
1
1東北大学医学部医化学教室
1Department of Biochemistry, Tohoku University School of Medicine
pp.15-26
発行日 1968年2月15日
Published Date 1968/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902759
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1916年Mclean1)による発見以来,heparinが血液凝固に役立つていることはよく知られたことである。その後heparinのlipolytic activityも見出され2)より注目されることになつた。したがつてheparinについては,枚挙にいとまがないほど多数の研究報告があるが,その化学構造の大要が明らかになつたのは,近年のことであり,生物活性の発現機序にいたつてはまだ十分解明されていない。加えて,最近鯨の臓器から従来のheparinとやや組成を異にする,anticoagulant activityの高い標品(ω-heparin)も分離され,ますます複雑な問題を提供するに至つた。本テーマでは,多少の歴史的研究経過をまじえ,現在の知識や著者らの最近の知見を主として述べたい。
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