Japanese
English
綜説
血液型物質の生化学—特にその型特異性の発現に関する最近の知見を中心として
Biochemistry of Blood Group Substances
吉沢 善作
1
Zensaku Yosizawa
1
1東北大学医学部医化学教室
1Department of Biochemistry, Tohoku University School of Medicine
pp.110-119
発行日 1962年6月15日
Published Date 1962/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425906234
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まえがき
ヒトの血液型にはABO式,Lewis式,MN式その他多数のものが知られているが,そのうち生化学的研究の対象にされてきたものは主としてABO式やLewis式血液型物質である。これらの物質は化学的にムコ多糖体性のもの,ムコ蛋白(正宗のグルシダミン)性のもの及びムコリピド(複合脂質)性のものであることが指摘されておる。従来のおびただしい研究成果の紹介はいくつかの綜説1-15)や著書16)17)などにゆずり,本稿では特にムコ多糖体性血液型物質の型特異性の発現に関する最近の知見や問題点についてのみふれるにとどめたい。
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