Japanese
English
主題 免疫
抗原の構造
Chemical Structure of Antigen
野口 順蔵
1
,
山本 浩之
1
,
戸倉 清一
1
Junzo Noguchi
1
,
Hiroyuki Yamamoto
1
,
Seiichi Tokura
1
1北海道大学理学部高分子学教室
1Department of Polymer Science, Faculty of Science, Hokkaido University
pp.217-221
発行日 1965年10月15日
Published Date 1965/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902643
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生体内に抗原として異種物質を注射するとその侵入を阻止しようとして生体内では抗体(抗血清)が生成されることはよく知られている。このような抗原と抗体を適当な条件で混合すると両者の間に特異的な結合反応が起こり,沈澱反応,凝集反応,溶血,溶菌・補体結合反応などがみられる。医学的にはこれらの結合反応に基づく毒素やビイルス活性の中和病原菌に対する感染予防,アナフィラシーなどとして利用や観察がなされているが,種々の生体因子で条件づけられたり,拡大されたりしているので決して単純な現象ではない2)。
抗原になるものを分類すると免疫原性と特異反応性の二つを備えている完全抗原(たとえば蛋白質)と単独では抗体生産ができないが,生じた抗体を反応原として結合する不完全抗体(ハプテンともいい,たとえばリピド多糖類)に分けられる2)。
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