今月の臨床 妊娠と免疫
免疫とは
5.HLA抗原(組織適合性抗原)
家老 仁郎
1
,
竹内 正七
1
,
猪子 英俊
2
,
辻 公美
2
Jiro Kera
1
,
Shoshichi Takeuchi
1
,
Hidetoshi Inoko
2
,
Kimiyoshi Tsuji
2
1帝京大学医学部産婦人科
2東海大学医学部第2移植学教室
pp.151-155
発行日 1992年2月10日
Published Date 1992/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900730
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ヒトの主要組織適合性複合体MHC:MajorHistocompatibility ComplexであるHLA(HumanLeucocyte Antigen)抗原のタイピングは,同種移植の予後を左右するドナーとレシピエントの適合度,HLA抗原タイプと相関する疾患の感受性を規定している分子機構,法医学における個人識別や親子鑑定,人類進化に関する民族学的な調査などさまざまな分野で利用されている。しかしHLA抗原本来の機能は外来抗原(細菌,ウイルスなど)が生体内に侵入した際に自己のHLA抗原と外来抗原をT細胞が同時に認識し,これを排除するという免疫応答を作動させることにある。
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