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実験講座
胎生期大脳組織の三次元培養:複雑さへの回帰
Three-dimensional culture of embryonic cerebral tissues for cellular complexity
宮田 卓樹
1
,
齋藤 加奈子
1
,
川口 綾乃
1
,
小川 正晴
1
Takaki Miyata
1
,
Kanako Saito
1
,
Ayano Kawaguchi
1
,
Masaharu Ogawa
1
1理化学研究所脳科学総合研究センター先端技術開発センター(ATDC)細胞培養技術開発チーム
pp.243-249
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902403
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培養は特定の現象・機構を抽出するための,時間的空間的な「解剖」道具の一つである。「ライブ観察」および「細胞の個別性」という観察上の二大利点を追求するために,組織を刻み,細胞を解離させるのが従来の主流であった。しかし,領域化や細胞の極性・移動・配列など,組織が有する三次元構造と深く関わる問題に挑む上で,培養には,それら二点に加えて「複雑さ」の維持が求められつつある。散発的な蛍光ラベルを施した脳原基スライスの培養は,「ライブ」,「細胞個別」,「三次元」すべての要求に応える重要な手法であり,幅広い利用が期待される。
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