Japanese
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連載講座 個体の生と死・23
女性生殖器の発生
Development of female reproductive tissues
諸橋 憲一郎
1
Ken-ichiro Morohashi
1
1岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所
pp.237-242
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902402
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卵巣,卵管,子宮,膣からなる女性生殖器は卵子の形成と受精,その後の胎仔の発育環境を提供する。また,卵巣からは女性ホルモンが分泌されるが,このホルモンは女性生殖器の発生と発達や機能維持に不可欠であることが知られている。生殖腺と付属生殖器官の形成について論じる場合,雌雄をそれぞれ単独で議論することは難しい。なぜならば,後に述べるように,精巣も卵巣もともに同一の細胞集団に由来する組織であり,付属生殖器官も雌雄両方向へ分化可能なように中腎管(ウォルフ管)と中腎傍管(ミュラー管)が準備されているからである。従って,一方を議論する時には必ず他方に言及する必要が生じる。本総説は特に女性生殖器官に付いて述べるように設定されているが,雌雄生殖器官の差について言及することになることをお許し頂きたい。
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