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特集 細胞内輸送
タンパク質ターゲティングにおけるフォールディングとN型糖鎖の役割
Role of Protein Folding and N-linked Oligosaccharide in Protein Folding
永山 雄二
1
Yuji Nagayana
1
1長崎大学医学部第一薬理学講座
pp.548-554
発行日 1999年12月15日
Published Date 1999/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901786
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哺乳動物細胞の膜蛋白および分泌蛋白はRNAから翻訳されたポリペプチドのままでは生物学的活性を有せず,かつ正しくターゲティングされない。これらの蛋白は小胞体とゴルジ装置で種々の翻訳後修飾を受け,それぞれ固有の立体構造と生物活性を獲得し,最終的に細胞膜に発現されるかあるいは細胞外に分泌される。この翻訳後修飾には糖鎖の付加,立体構造の構築(フォールディング),アシル化,蛋白限定分解,アミノ酸修飾などが含まれる。
本稿ではこれらのうち蛋白ターゲティングとフォールディング,N型糖鎖の関連について現在明らかになっている事項を概説し,次いでわれわれが研究対象としている甲状腺刺激ホルモン(以下TSH)受容体におけるこれらの関連についてわれわれの研究結果を中心に提示する。
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