Japanese
English
特集 細胞内輸送
阻害剤を用いた細胞内輸送機構の解明と制御
Analysis of the Intracellular Protein Trafficking Using Specific Inhibitors
前田 和哉
1
,
加藤 将夫
1
,
杉山 雄一
1
Kazuya Maeda
1
,
Yukio Kato
1
,
Yuichi Sugiyama
1
1東京大学大学院薬学系研究科製剤設計学教室
pp.539-547
発行日 1999年12月15日
Published Date 1999/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901785
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
細胞は内部の環境を維持するため,さまざまな機構を通じて外界物質の取込みや異物排除を行っている。その機構の一つとして,増殖因子やホルモンなどの特異的な輸送系であるレセプター介在性エンドサイトーシスがあげられる。近年,この特異性を活かして,レセプターをターゲットとする薬物の特異的デリバリーシステムの構築がさかんに試みられている。エンドサイトーシス経路に対する阻害剤は,各リガンドやレセプターの輸送経路の解明ばかりでなく,薬物デリバリーの観点からも注目に値する。本稿では,薬物を含めた外来性物質のエンドサイトーシスに焦点をしぼり,種々の阻害剤が細胞内輸送に与える影響を総括するとともに,薬学的な見地からみた輸送制御の意義についても議論したい。
Copyright © 1999, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.