連続座談会 脳を守る
Ⅲ.遺伝子治療
伊藤 正男
1
,
中福 雅人
2
,
小澤 敬也
3
,
豊島 久眞男
4
,
藤田 道也
5
1理化学研究所脳科学総合研究センター
2東京大学大学院医学系研究科神経生物学
3自治医科大学分子病態治療研究センター遺伝子治療研究部
4大阪府立成人病センター
5浜松医科大学第二生化学
pp.35-48
発行日 1999年2月15日
Published Date 1999/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901671
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伊藤(司会) 難しい脳神経系の病気のほとんどが,遺伝子の損傷や異常に原因があります。その点,遺伝子治療は一番根本的な治療法ですが,技術としては非常に難しそうで,これからの道が厳しそうに思えます。しかし,遺伝子治療全般はよく進んできていて(表1),全世界ですでに3,000例実施されたという話があるし,遺伝子損傷による病気が今全体で6,000種類ぐらいあって,半分ぐらいは脳関係だという話もあります。
本日は,脳神経系の遺伝子治療の現状はどうか,今後どういうふうに発展するのか,日本としてはどういうふうに力を入れて,推進したらいいのか,というようなことをテーマにして伺いたいと思います。
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