特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998
Ⅰ.受容体に作用する薬物
2.Gタンパク共役型
2)ペプチド受容体
CCK受容体
宮坂 京子
1
,
船越 顕博
2
Kyoko Miyasaka
1
,
Akihiro Funakoshi
2
1東京都老人総合研究所臨床生理研究室
2国立病院九州がんセンター消化器部
pp.381-383
発行日 1998年10月15日
Published Date 1998/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901612
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Cholecystokinin(CCK)の受容体にはCCK-A,-B受容体(CCK-AR,-BR)の2種が存在し,いずれも7回膜貫通型のG蛋白共役型伝達物質受容体である1)。CCK-ARはスルホン基を有するCCK(CCK-8 sulfated form:CCK 8S)に高い親和性を持ち,CCK-BRはスルホン基を有しないCCK(non-sulfated form,CCK-8 NS)にも同等の親和性を持つ(図1,表1)。ラットのCCK-ARとCCK-BRは50%のホモロジーを有し,主に膜貫通部位と第1,2細胞内ループに共通部位が多い1)。
脳におけるCCK-ARの分布はごく限られており,結合実験により確認されているのは,nucleus tractus solitarius,posterior nucleus accumbens,ventral tegmental area,substntia nigra,hyppocampus,hypothalamusなど,辺縁系のごく一部である。一方CCK-BRは大脳皮質を中心に大脳全体に分布する2)。
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