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特集 神経系に作用する薬物マニュアル
Ⅰ.レセプターに作用する薬物
CCK受容体
Cholecystokinin (CCK) receptor
的崎 尚
1
,
坂本 長逸
1
Takashi Matozaki
1
,
Choitsu Sakamoto
1
1神戸大学医学部第2内科
pp.357-358
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900221
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従来より,cholecystokinin(CCK)受容体には末梢型(type A)と脳型(type B)の2種類のサブタイプが存在するものと想定されている1,2)。末梢型(type A)受容体は主に膵,胆嚢,消化管平滑筋などに存在し,type B受容体は中枢神経系に多く分布することが知られている。この二つの受容体サブタイプの存在は,主に種々のCCKアナログやCCK受容体アンタゴニストがおのおのの受容体サブタイプに対して異なる親和性を有するという研究結果により明らかにされた(表1)。たとえば,CCK33やCCK8に比してCCK4やdesulfated-CCK8はtype A CCK受容体に対して弱い結合性しか有さない。一方,type B受容体に対してはCCK4やdesulfated-CCK8はCCK 8やCCK 33に近似な親和性を有している3)。さらに,CCK受容体アンタゴニストであるdibutyryl cGMP,CR 1409,および,benzodiazepine誘導体であるCBZ-CCK27-32NH2はtype A CCK受容体に対し結合性が強い。
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