特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
3.マウス・ラツト
多重迷路実験
山本 経之
1
1九州大学薬学部薬理学教室
pp.504-505
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900810
- 有料閲覧
- 文献概要
目標
迷路は出発点と目標点および両者を結ぶ通路からなる。通路には通過可能な通路と袋小路とからなる選択点があり,その選択点の数や選択肢の数によって学習課題の難易度が決まる。2つの選択肢が1ヶ所だけでつくられている単純迷路に比べて,多重迷路は選択点の数が多いほど偶然に正解を得る確率(チャンスレベル)が低くなり,学習獲得や記憶障害の程度をより正確に調べることができる。この多重迷路学習課題は2肢選択の繰り返しとして構成されているために,右左左…といった順序系列の記憶が必要となる。
Copyright © 1994, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.