Japanese
English
特集 染色体
核内のクロマチンパターン
Chromatin pattern in the interphase nuclei
山本 浩司
1
,
長野 晃子
1
Hiroshi Yamamoto
1
,
Kouko Nagano
1
1奈良県立医科大学第2解剖学教室
pp.210-213
発行日 1994年6月15日
Published Date 1994/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900727
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真核生物のDNAはその間期細胞核内において複製,転写するので,この間期染色体の構造と核内配置,すなわち核内のクロマチンパターンを知ることはその機能解明上重要な問題である。これまでは核内の異質染色質と真正染色質の総括的な二次元分布と核小体の大きさが記載されるにすぎず,個々の中期染色体との関係は例外を除いて明らかではなかったが,遺伝子組換え技術,DNAシーケンス法の開発,ならびにヒト染色体DNAの全構造を塩基レベルで解析し,ヒトの遺伝情報とその制御機構の全体を解明しようとするヒトゲノムプロジェクトの時代に入り,それとともに,その制御機構におけるクロマチンの役割の重要性が再確認され,ヌクレオソーム鎖レベルにおけるクロマチン構造と転写・複製に伴う構造変化の報告が増加し,間期染色体の機能的構造ならびに配置が問題となってきた。
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