特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉
Ⅲ.間葉系細胞株
骨細胞
ラット骨肉腫:ROS17/2.8
佐藤 幹二
1
1東京女子医科大学内分泌センター内科
pp.460
発行日 1992年10月15日
Published Date 1992/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900450
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■樹立の経緯
1980,Rodanらの研究室でラットの骨肉腫より樹立された株化細胞である(rat osteosarcoma cells)1)。ROS17/2.8細胞はPTHに対するcyclic AMP反応が良好であり,アルカリホスファターゼ活性も高く,ヌードマウスに移植すると骨形成も生じるなど,骨芽細胞の性質を良く保持している。ROS細胞は継代培養中に性質が変わりやすいので,入手の際には注意が必要である2,3)。
著者らはRodan(Merck Sharp Dohm研究所)からMundyおよび米田俊之先生(San Antonio,テキサス大学)を介して提供されたROS17/2.8細胞を限界希釈法によりrecloningして,PTHに対する反応性がもっとも良好なsubclone細胞(ROS17/2.8-5)を得ており4),理研の細胞バンクに登録している。
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