特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉
Ⅰ.上皮細胞株
消化器系上皮細胞
膵臓上皮細胞
ラット膵臓癌:AR-42J/AR-IP
船井 俊彦
1
,
吉森 保
1
,
田代 裕
1
1関西医科大学第1生理学教室
pp.391-392
発行日 1992年10月15日
Published Date 1992/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900396
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■樹立の経緯
AR-42J(AR4-2J)およびAR-IP(AR4-IP)はJessopらによって樹立されたラット膵外分泌腺腫瘍由来の細胞株である1)。膵癌誘発剤であるアザセリンをラットに投与して形成された移植可能な腫瘍から同時に分離された。ただしAR-IPは,最初の播種後24時間後に得られた培養上清液から分離されたものである。後述するように,これら二つの細胞株は,起源が同じであるにもかかわらず,その特性が大きく異なっている。なおこれら細胞株の命名の根拠は,記述されていない。
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