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特集 神経系に作用する薬物マニュアル
Ⅲ.代謝的に作用する薬物
酵素活性に影響する薬物
NO合成酵素
Nitric oxide synthase
岡田 大助
1
Daisuke Okada
1
1理化学研究所国際フロンティア研究システム思考ネットワーク研究チーム
pp.460-461
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900254
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「概説」
L-arginineを基質とし,一酸化窒素(nitric oxide,NO)とL-citrullineとを生成する酵素である。活性にCa2+を絶対的に要求する神経-内皮型と,Ca2+またはMg2+を要求するmacrophage型のアイソザイムが知られている1)。前者はラットの小脳18個から,DEAEカラムおよび2',5'-ADP-agaroseカラムを用いて6千倍に精製され,9μgの酵素が得られている2)。SDS-PAGE上で分子量15万に相当する単一バンドを示す。NADPHおよびCa-calmodulinを活性に要求する。基質(L-arginine)に対するKmは1.5μMであり,Caおよびcalmodulinに対するEC50はそれぞれ200nMと10nMであった。ポリクローン抗体を用いた免疫組織化学的研究によると,中枢神経系では小脳,主,副嗅球,歯状回,上丘,下丘にこの酵素が多く認められた3)。
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