Japanese
English
特集 新組織学シリーズⅤ:脂肪
Ⅰ.脂肪細胞の基礎
脂肪細胞機能のエピゲノム制御
Epigenetic regulation of adipocyte function
松村 欣宏
1,2
,
伊藤 亮
1
,
謝 詩雨
1
,
高橋 宙大
1
,
稲垣 毅
3
,
米代 武司
1
,
酒井 寿郎
1,4
Matsumura Yoshihiro
1,2
,
Ito Ryo
1
,
Xie Shiyu
1
,
Takahashi Hiroki
1
,
Inagaki Takeshi
3
,
Yoneshiro Takeshi
1
,
Sakai Juro
1,4
1東北大学大学院医学系研究科分子代謝生理学分野
2秋田大学大学院医学系研究科分子機能学・代謝機能学講座
3群馬大学生体調節研究所代謝エピジェネティクス分野
4東京大学先端科学技術研究センター代謝医学分野
キーワード:
褐色脂肪細胞
,
ベージュ脂肪細胞
,
βアドレナリンシグナル
,
肥満症
,
糖尿病
Keyword:
褐色脂肪細胞
,
ベージュ脂肪細胞
,
βアドレナリンシグナル
,
肥満症
,
糖尿病
pp.553-558
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201974
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脂肪細胞はエネルギー貯蔵に関わる白色脂肪細胞,エネルギー消費に関わる褐色およびベージュ脂肪細胞に分類される。生活習慣や食習慣などの環境要因は,脂肪細胞の機能を変化させ,代謝の良し悪しを決定し得る。そのメカニズムとして着目されるのがエピゲノムである。エピゲノムは後天的ゲノム修飾とも呼ばれ,環境変化に伴い書き換えられる遺伝情報である。本稿では環境要因が細胞内シグナル伝達を介してエピゲノムを書き換え,脂肪細胞の機能を制御するしくみについて紹介する。また,エピゲノム制御機構への介入が,体質改善,糖尿病や肥満症の予防につながる可能性について紹介する。
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