増大特集 代謝
Ⅲ.代謝とがん
腸内細菌叢成分の肝移行による肥満関連肝がんの進展機構
山岸 良多
1
,
大谷 直子
1
Yamagishi Ryota
1
,
Ohtani Naoko
1
1大阪公立大学大学院医学研究科病態生理学
キーワード:
がん関連線維芽細胞
,
ガスダーミンD
,
IL-33
,
NASH関連肝がん
,
腸内細菌
Keyword:
がん関連線維芽細胞
,
ガスダーミンD
,
IL-33
,
NASH関連肝がん
,
腸内細菌
pp.460-461
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201753
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腸内細菌叢は様々な代謝物質を産生し,それらが腸から吸収され,腸のみならず様々な遠隔臓器に影響を及ぼすことが明らかになっている。なかでも肝臓は,門脈などを介して腸内細菌関連因子がまず流れ込む臓器であり,腸内細菌叢の影響を受けやすい臓器と考えられる。筆者らは非アルコール性脂肪性肝炎関連肝がんの微小環境において,腸内細菌叢成分の肝移行により,肝がん促進的がん微小環境が形成されていることを見いだした。特に肝星細胞ががん関連線維芽細胞に変化し,細胞老化随伴分泌現象を起こす分子メカニズムの一端を明らかにした。
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