増大特集 代謝
Ⅲ.代謝とがん
肥満と卵巣がん
伊吉 祥平
1,2
,
吉原 雅人
1
,
梶山 広明
1
Iyoshi Shohei
1,2
,
Yoshihara Masato
1
,
Kajiyama Hiroaki
1
1名古屋大学医学部附属病院産婦人科
2名古屋大学高等研究院
キーワード:
卵巣がん
,
腹膜播種
,
大網
,
脂肪細胞
,
腹水
Keyword:
卵巣がん
,
腹膜播種
,
大網
,
脂肪細胞
,
腹水
pp.458-459
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201752
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卵巣がんは腹膜播種という特徴的な進展形式を示す。播種巣の形成に際して,卵巣がん細胞は腹腔内脂肪組織への選択性を示し,そこで脂肪細胞ががん細胞の増殖や進展を促進することがわかっている。肥満が卵巣がんの予後に与える影響については長らく議論があったが,脂肪組織の蓄積が予後不良因子となることを示唆する報告が多い。脂肪組織をターゲットとした新規治療法の確立は他がん腫にも応用できる可能性があり,その開発が求められている。
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