Japanese
English
特集 シナプス
Ⅰ.シナプス発生:形成と成熟
小脳の生後発達におけるシナプス刈り込みの分子基盤
Molecular mechanism of synapse elimination in the developing cerebellum
野呂 高之
1
,
渡邉 貴樹
1
,
狩野 方伸
1
Noro Takayuki
1
,
Watanabe Takaki
1
,
Kano Masanobu
1
1東京大学大学院医学系研究科神経生理学分野
キーワード:
小脳の生後発達
,
シナプス刈り込み
,
プルキンエ細胞
,
登上線維
,
平行線維
Keyword:
小脳の生後発達
,
シナプス刈り込み
,
プルキンエ細胞
,
登上線維
,
平行線維
pp.18-22
発行日 2023年2月15日
Published Date 2023/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201633
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生後発達期の脳において,出生時につくられた神経回路の再編成が起こり,成熟した神経回路が完成する。再編成の際に,生後直後に存在する過剰なシナプスが除去され,一部のシナプスが強化されて残る“シナプス刈り込み”という現象が起こる1)。発達期のシナプス刈り込みは,末梢神経系の神経筋接合部,中枢神経系の小脳,視床などで見いだされ,その発達過程と分子メカニズムが調べられてきた2-4)。本稿では,マウス小脳の登上線維-プルキンエ細胞シナプスの刈り込みとその分子メカニズムを中心として,小脳の神経回路が生後発達の過程でどのようにつくられていくかについて概説する。
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