Japanese
English
特集 シナプス
Ⅰ.シナプス発生:形成と成熟
シナプスオーガナイザー—Extracellular scaffolding protein
Synaptic organizer:extracellular scaffolding protein
野澤 和弥
1
,
柚﨑 通介
1
Nozawa Kazuya
1
,
Yuzaki Michisuke
1
1慶應義塾大学医学部生理学Ⅰ教室
キーワード:
シナプスオーガナイザー
,
補体ファミリー
,
超解像顕微鏡技術
Keyword:
シナプスオーガナイザー
,
補体ファミリー
,
超解像顕微鏡技術
pp.3-7
発行日 2023年2月15日
Published Date 2023/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201630
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過去約30年の研究によって,神経細胞同士のつなぎ目であるシナプスは,シナプス間隙に存在する様々なタンパク質群から成る“シナプスオーガナイザー”によって制御されることがわかってきた。シナプスオーガナイザーは形態的にシナプスを接着するのみならず,シナプスの機能を制御することによって,特異的な神経回路の形成や,個体の経験や学習に応じた可塑的な神経回路の変化にも寄与し,シナプスの異常に起因する精神疾患や発達障害,神経変性疾患などの病態に深く関わると考えられている。本稿では,そのなかでも筆者らが特に研究に取り組んでいるextracellular scaffolding protein(ESP)を中心に,シナプスオーガナイザーの担うシナプス制御の役割について,最近の知見を交えて概説する。
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