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特集 組織幹細胞の共通性と特殊性
Ⅱ.幹細胞による組織・臓器構築:Q.発生学における幹細胞の位置づけとは?
心臓幹細胞—その発生と臨床応用について
Developmental and regenerative biology of cardic stem cells
貞廣 威太郎
1
,
家田 真樹
1
Sadahiro Taketaro
1
,
Ieda Masaki
1
1筑波大学医学医療系循環器内科
キーワード:
心臓幹細胞
,
中胚葉
,
Mesp1
,
c-kit
,
Tbx6
Keyword:
心臓幹細胞
,
中胚葉
,
Mesp1
,
c-kit
,
Tbx6
pp.130-134
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201329
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心臓における幹細胞研究は,基礎研究手法の発展により大きなパラダイムシフトを迎えた。系統追跡技術の進歩により,発生過程において多様な細胞集団が時間・空間的に複雑な分化を繰り返し,心臓が形成されることが明らかとなり,シングルセル解析によって,その細胞集団の全貌が解明されはじめている。一方で,これらの技術の進歩は,組織幹細胞としての心臓幹細胞の存在を覆し,基礎研究で得られた知見が,なぜ有効な臨床応用に結びつかなかったかを明らかにした。本稿では,その変遷を幅広い視点から述べていくこととする。
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