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特集 スポーツ科学—2020オリンピック・パラリンピックによせて
アスリートのための低酸素トレーニング
Normobaric hypoxic training for athletes
山本 正嘉
1
Yamamoto Masayoshi
1
1鹿屋体育大学スポーツ生命科学系
キーワード:
高所トレーニング
,
living low-training high
,
常圧低酸素室
,
動脈血酸素飽和度
Keyword:
高所トレーニング
,
living low-training high
,
常圧低酸素室
,
動脈血酸素飽和度
pp.200-205
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201156
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各国のアスリートが高所トレーニングに取り組み始めたのは,1回目の東京五輪が行われた1960年代前半のことである。当時の日本では,朝比奈(東邦大学)と猪飼(東京大学)がプロジェクトリーダーとなり,科学的なサポートが展開された。ちなみに日本のスポーツに科学が本格的に導入されたのも,これがきっかけであった。以来,高所トレーニングについて膨大な実践や研究が行われてきたが,海外の動向はWilber1),国内のそれは浅野と小林2)が編纂した成書で概観できる。
低酸素環境下で行うトレーニングを総称して高所トレーニングと呼んでいるが,2種類の形態がある。自然の高地を利用する高地トレーニングと,低酸素室あるいは低酸素吸入器など人工的な手段を用いる低酸素トレーニングである。本稿では後者を中心に紹介する。なお筆者ら3-6)は20年間にわたり,アスリート向けの低酸素トレーニングについて実践と研究を行ってきたので,その知見についても紹介する。
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