増大特集 現代医学・生物学の先駆者たち
Ⅵ.神経科学
松本元(1940-2003)—非線形非平衡システムとしての脳
合原 一幸
1
Aihara Kazuyuki
1
1東京大学生産技術研究所
キーワード:
非線形非平衡システム
,
ヤリイカ巨大軸索
,
カオス
,
リアルタイムオプティカルイメージング法
,
脳型コンピューター
Keyword:
非線形非平衡システム
,
ヤリイカ巨大軸索
,
カオス
,
リアルタイムオプティカルイメージング法
,
脳型コンピューター
pp.470-471
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201072
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松本元先生は,世界に先駆けて自ら人工飼育に成功したヤリイカの巨大軸索を用いて,非線形非平衡物理学の観点から,神経興奮(活動電位の生成)現象の動力学構造(外部刺激による平衡構造から散逸構造への状態転移)を解明した。次に,この成果をもとに,海馬の時空間ダイナミクスをリアルタイムオプティカルイメージング法を用いて明らかにすると共に,先端的な脳型コンピューターを開発した。この脳型コンピューターは昨今の人工知能レベルを超え得るポテンシャルを有する大きな構想であった。
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