今月の主題 再生医療と幹細胞
総説
幹細胞の可塑性
川田 浩志
1
,
安藤 潔
1
,
堀田 知光
1
Hiroshi KAWADA
1
,
Kiyoshi ANDO
1
,
Tomomitsu HOTTA
1
1東海大学医学部血液リウマチ内科
キーワード:
幹細胞
,
可塑性
,
分化転換
,
再生医学
Keyword:
幹細胞
,
可塑性
,
分化転換
,
再生医学
pp.367-374
発行日 2002年4月15日
Published Date 2002/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905076
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ES細胞が様々な臓器・組織の細胞に分化しうることから「万能細胞」といわれて脚光を浴びている.さらに最近では,成体の骨髄や神経などに存在している組織幹細胞も,ES細胞のような可塑性を示して他組織の細胞に分化しうると報告され,話題になっている.そして,これらの可塑性を有する幹細胞から組織や細胞を作り出して治療に用いようとする,新たな再生医療の可能性が注目されている.そこで本稿では,「幹細胞の可塑性」について,最近の知見を紹介するとともに,この可塑性を応用した将来の研究・医療の方向性や問題点などについて考察を加えた.
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