Japanese
English
特集 生体膜のバイオロジー
Ⅲ.動態
細胞模倣膜の相分離構造と脂肪酸
Effect of fatty acids on phase-separation of cell-mimetic membrane
下川 直史
1
,
高木 昌宏
1
Shimokawa Naofumi
1
,
Takagi Masahiro
1
1北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科マテリアルサイエンス系
キーワード:
ラフト
,
ミクロ相分離
,
脂肪酸
,
パルミトイル化
Keyword:
ラフト
,
ミクロ相分離
,
脂肪酸
,
パルミトイル化
pp.218-222
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200797
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細胞膜は細胞の内外を隔てる生体膜であると定義される。膜中には様々なタンパク質が埋まっており,イオン透過にかかわるイオンチャネル,ホルモンなどの情報分子を受け取る膜受容体,物質輸送にかかわる輸送体などが存在している。コンピュータの接続部分をインターフェースと呼ぶが,細胞膜も単なる境界や接触面ではなく,膜を介して物質の輸送,情報の伝達や変換が行われている言うなれば“バイオインターフェース”であり,その機能は膜の物理化学的性質の影響を少なからず受けていると考えるべきである。
ここでは,細胞膜モデルである直径10μm程度の大きさの細胞サイズリポソームを用いた,膜相分離構造とその脂肪酸による影響についての研究を紹介させていただきたい。
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