Japanese
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特集 脂質ワールド
Ⅳ.種を越えた脂質の働き
線虫を用いた脂質研究
Research on lipids using Caenorhabditis elegans
今江 理恵子
1
,
河野 望
1
,
新井 洋由
1
Imae Rieko
1
,
Kono Nozomu
1
,
Arai Hiroyuki
1
1東京大学大学院薬学系研究科衛生化学教室
キーワード:
線虫 C. elegans
,
ホスファチジルイノシトール
,
脂肪酸リモデリング
Keyword:
線虫 C. elegans
,
ホスファチジルイノシトール
,
脂肪酸リモデリング
pp.252-257
発行日 2016年6月15日
Published Date 2016/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200447
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線虫 Caenorhabditis elegans(C. elegans)は,プログラム細胞死やRNA干渉(RNAi)など,普遍的な生命現象の発見やその分子機構の解明に大きく貢献している優れたモデル生物である。線虫は発生・分化,神経科学,寿命の制御など様々な分野で用いられているが,近年,脂質研究においても線虫が用いられることが増えており,肥満関連病態のモデルとしても使われ始めている。本稿では,モデル生物としての線虫の特徴と利点を紹介し,線虫が有する脂質とその機能について,最近の知見を交えながら概説する。更に,ホスファチジルイノシトールの特異的脂肪酸組成を規定する酵素群の同定についての筆者らの研究を紹介する。
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