Japanese
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特集 宇宙の極限環境から生命体の可塑性をさぐる
Ⅰ.重力変動の生理機能への影響
微小重力に対する線虫の応答
Biological response to microgravity in C. elegans
東谷 篤志
1
Higashitani Atsushi
1
1東北大学大学院生命科学研究科ゲノム継承システム分野
キーワード:
筋
,
細胞骨格
,
静水圧
,
成長因子
,
ドーパミン
Keyword:
筋
,
細胞骨格
,
静水圧
,
成長因子
,
ドーパミン
pp.102-105
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200768
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モデル生物の一つである線虫Cエレガンス(C. elegans)は,成虫の体長が1mmで約1,000個の体細胞から成る比較的小さな生物であるが,神経,筋,消化管,生殖細胞など多細胞生物としての基本的なつくりを有している。また,全ゲノム2万遺伝子の約4割はヒトにおいても高度に保存され,ヒトの病態モデルとしても利用されている。卵から成虫になるライフサイクルは,約4日間と短く,大腸菌などの微生物を餌とした培養が容易なことから,宇宙実験にも広く利用されてきた。
本稿では,筆者らがこれまでに実施した宇宙実験の成果を中心に,微小重力に対する線虫の適応応答について概説する。
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